こんにちは。
設計の平田です。
土砂降り、大嵐の中、震災に追い打ちをかけるような天候で気分も滅入ってしまいます。
と、そのような中、
地震で一時中断状態だった
「ゼロ エネルギー 住宅」についての勉強会に社長と設計4名で参加してきました。
何を学ぶのかというと・・・
建築系の雑誌や新聞にZEH(ゼッチ)!ゼロエネ住宅!などの補助金制度について、
掲げられた記事など見られたことある方もいらっしゃると思います。
この補助金の内容も然りですが、
「ゼロ エネルギー住宅」とはどのような住宅のことを言うのかを始め、
仕様、計算方法、もともとの仕様との違い・・・など、盛り沢山。
自社仕様の住宅が、
どの程度の性能を持ち、規定値を満たしているのか、
より省エネ性能を上げるためにはどこに費用をかけたら効率よくなるのか、
実際に手を動かしながら学んできました。
第1回目、第2回目(前回)までは、
自社の住宅が、どの程度の性能を持った住宅なのか
実際に各社、自社の仕様を持ち込み計算を行います。
その後、その住宅に必要な一次エネルギー消費量、
つまり、対象住宅の断熱性能で、
照明や給湯器などの設備が、どの程度エネルギーを消費しているのかを調べて、
外皮平均熱貫流率UA値(※1)の目標値を考えました。
外部に接する壁には全て断熱性能があり、
特に断熱材には各々に熱抵抗値(熱伝導率の逆数・・・熱の逃げにくさ)が決まっています。
その厚みを変えたり、抵抗値を上げたり(熱伝導下げたり・・・)して仕様を決めていきます。
第3回目の講義では、
自社の住宅が持つ一次エネルギー消費量をどの程度必要としているのか、
ZEH仕様にするとどのような仕様になり、光熱費がいくらになるのか、
平成4年の基準と比べて光熱費はいくらお得になるのかを出しながら、
平成25年基準、ZEH仕様の住宅との比較を行いました。
平成25年基準のUA値(※1)は
熊本は6地域になりますので、平成25年基準だとUA値(※1) 0.87W/㎡ですが、
ZEH仕様になると、0.6W/㎡以下にしなければならず、
かつ太陽光を除くエネルギー削減量を通常より20%以上減らさなければいけません。
どの仕様であっても、UA値(※1)を0.6W/㎡以上から0.5W/㎡代後半までは
断熱材の厚みを多少上げたり、窓ガラスをLOW-E複層ガラスに変更するだけで
到達可能範囲とのことですが、
(開口部からの熱損失は全体の半分と言われています)
0.5W/㎡以下にするためには、
外張断熱に充填断熱を併用するなどの付加断熱が必要になる場合が多いとのこと。
ZEH仕様の住宅にするには、太陽光は勿論設置必須ですが、
断熱面での費用の増加も多少考えていただかなければならないようです。
熊本地震が起こり、耐震性能が見直しされるようなニュースも飛び交う中、
以前は住宅を「量」重視で行ってきた世の中でしたが、
地球温暖化によるCO2削減や日本の人口減少問題を始め、
世の中の流れは「量より質」を求めるように変化してきているとも聞きます。
去年からお客様へご案内させていただいている住宅履歴情報蓄積サービス「どんどん」。
質の良い住宅を如何にして維持管理をして、長寿命な物にしていくのか。
耐震、省エネ、維持管理・・・
どの分野も気が抜けませんが、室内環境をよりよくていくためにも日々勉強をしてまいります。
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(※1)の簡単なご説明
【省エネ基準の変化】
「平成4年基準」 → 「平成11年基準(属名トップランナー) 」 → 「平成25年基準」
基準が変わっています。
以前、省エネ基準として使われていたQ値、μ(ミュー)値は、
延べ面積に対する熱貫流率(熱の逃げやすさ)でしたが、
真四角な住宅、L型の住宅、というように住宅には形状が様々あり、
外部に面した壁は各々の建物によって違います。
それらの形状に合わせて数値が出るように、
計算方法が平成25年基準で大きく変わりました。
「2020年までにどの住宅も平成25年基準に満たした建物にしましょう」
ということで
現在は移行期間中です。
■Q値 が UA値(外皮平均熱貫流率)へ変更
外周の面積に対する逃げる熱の量の割合。
■μ値 が ηA値(冷房期 平均日射熱取得率)へ変更。
冷房期における
外周の面積に対する取得する日射熱量の割合。
最近では検索すると、分かりやすい資料や説明がネット上でも沢山掲載されています。
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各自頭を悩ませ、眉間に皺が・・・(-’’-)
頭をめいいっぱい使うため、チョコレートは必需品です。
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ここでほのぼの話。
設計の内田さんがいろんな方から「おまけ」でもらった「TOMICA」です^^
手前はちなみにポルシェ!