以前にも何度かご紹介しています古民家再生、K様邸の完成写真をまとめました。
築100年を超える古民家の再生です。
土間があった“昔の姿に戻したい!”というお客様のご要望からスタートしたリフォームでした。
設計は風間さん、現場担当が田中さんの熟練コンビで仕事を進めました。
K様邸 設計ポイント
設計 風間 滋(一級建築士)
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このK様邸は普段住んでいる方は居らず、広い庭の管理と建物の維持の為に通い続ける
三女H様のご希望によるもので、テーマは「リフォーム」と言うよりも「復元」でした。
なかなかそれに戸惑い、方向性をつかみかねた事もありましたが、H様と打合せを重ね
るうちに,「この家を残し、誰かに受け継いで欲しい」というお気持ちが少しずつ理解で
きるようになりました。戦後お姉様に受け継がれ、子育てのために個室や台所を仕切り、
新建材で「現代的に」改造された古民家の復元……。
打合せの度に昔のたたずまいを懐かしそうに話されるH様には、この家で暮らした御家
族への強い思いがあったように思います。
こうした復元の作業は、私にとっても改めて古民家のリフォームを考える良い機会にな
りました。例えば、古民家とガラスは馴染まないものと単純に考えていた私にとって、
それでも再利用したいという古いガラス戸へのH様のこだわりに内心反対していたので
すが、ある時、大正から昭和の初めに一般住宅の中に「ガラス」が持込まれ、流行した
時代があったことを知る機会があり、当時のガラスへの新鮮な驚きと感動の中で、生き
生きとデザインされた建具だった事に改めて気付かされたりもしました。その意味でも、
使われずに埃をかぶっていた古い家具も修理再生し、履物入や食器戸棚として積極的に
利用することになりました。
H様には仕事というより感謝の気持でいっぱいです。
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詳しくは、こちらからご覧下さい。
https://www.sanyu-k.jp/reform/restoration/