本屋さんをぶらついていて、たまたま見つけた本です。
最近はこういうタイトルの本はあまり読まなくなりましたが、
何か感じるものが有り、つい手にしてしまいました。
手にして良かったです。久しぶりの当たり!でした。
書いた方は、弱小だった沖縄興南高校を、昨年、島袋投手を率いて
甲子園春夏連覇に導いた名監督、我喜屋優さんです。
我喜屋優さんは、1968年の第50回甲子園で、
沖縄興南高校から4番・主将として出場し、沖縄県勢初のベスト4まで進み、
その後社会人野球の大昭和製紙富士に入部され、
大昭和製紙北海道に移籍後も1974年の第45回都市対抗野球大会で、
北海道勢初の優勝に貢献された方です。
また、引退後も大昭和製紙北海道の監督も歴任され、2007年より、
母校・興南高校野球部監督に就任され、2010年、史上6校目の
甲子園春夏連覇の偉業を達成された方です。
現在は野球部監督の他、学校法人興南学園の、理事長と校長も兼任されています。
このように凄い経歴をお持ちの方ですが、すべてが順風満帆ではなっかたようですね。
高校を卒業されてからのほとんどを北海道で過ごされ、幾多の挫折と困難を前向きに
乗り越えながら現在に至られたようです。
その我喜屋優監督が書かれた本、「逆境を生き抜く力」です。
少しだけ、ご紹介致します。
・嫌なことに立ち向かえば、いつかは乗り越えられる。
自分をかわいそうだと思えば,みじめな気持ちになる。
自分は恵まれている思えば、幸せな気持ちになれる。
・人より劣っていると思ってあきらめたら,差はどんどん広がっていく。
優れた人に近づきたいと思えば、差は少しずつ縮まっていく。
うまくいかないことがあって、どうしていいかわからない人は、まずは目の前の、
ほんの小さなことをおろそかにしていないか,考えてほしい。
・はるか遠くにある目標を目指すよりも、目の前の小さなことに真摯に取り組むことだ。
自分の出来る事から,一歩一歩進めていく。
それこそが、逆境を変えるコツなのだ。
・毎日何気なく送っている生活こそが、その人をつくる。
普段の生活が、その人の人生の「根っこ」となる。
規則正しい生活を送り、24時間をきちんと過ごしているか。
あいさつができているか。
そういったささいなことができていなければ、何も成し遂げることはできない。
・野球の技術を高めるよりも,生活態度をあらためることのほうが、はるかに大切なことなのだ。
何をするにも、まずは身のまわりを整え、きちんとした生活を送る。
・世の中は嫌なことばかりだと思えばラクになる。
世の中なんて,基本的には嫌なこと,つらいこと、苦しいことばかりで構成されている。
そういうものなのだ。
食べ物、勉強、スポーツ、学校、先生、習い事、受験、就職、会社、人間関係・・・。
誰だって,好きなものもあれば,嫌いなものもある。
しかし人間というものは、そういう嫌いなことと好きなことの間を,
行ったり来たりしながら成長していくものだ。
その証拠に,子どものころはわがままや好き嫌いが多くても、大人になればだんだん少なくなる。
我慢や忍耐を覚えるし、さまざまなことに対して抵抗力がついてくるからだ。
・小さな約束事を守れない者にかぎり大事な試合でかならずミスをする。
小さなことをおろそかにし、ルールを破るような者は、どんなに技術があっても試合に出さない。
これが私の信念だ。
・つらいことや嫌なこと、苦しいことを乗り越えて手にするものこそ、本当の幸せ
つらいことや苦しいことは「幸せの源」なのだ。
・次の人をいかにラクにさせるかというのは、チームプレーの鉄則でもある。
全員がそういう気持ちを持つことで、チームが強くなるのだ
・人生には悩んだりよろこんだりする暇はない
空を見上げることなく、下を向いたままだったら、本当に井の中の蛙で終わってしまう。
井戸の底にいた蛙だからこそ、大きな空にあこがれることができる。
ここから出たいんだという気持ちが強ければ強いほど、それが夢に向かって進む原動力となる。
本書には、他にも我喜屋監督が球児を変えたトレーニング法や、本番で勝てる人間になるための考え方。
また、我喜屋さんが現役時代に静岡から北海道に左遷されたときの考え方や、
誰をレギュラーに登用するかといった考え方など、
なるほど思える部分がたくさんありました。
特に私には、
“次の人をいかにラクにさせるかというのは、チームプレーの鉄則でもある。
全員がそういう気持ちを持つことで、チームが強くなるのだ。”というところが、響きましたね。。。
会社組織と同じです。
私は野球のことはよく分かりませんが、たくさん考えさせられることがある本だと思いました。
何事も,小さなことをコツコツと、ですね。
夏休みに良い本と巡り会えて良かったです!!