現在計画中の物件で、床下にエアコンを設置して家全体を暖めるプロジェクトが進行しています。
先日、換気システムメーカーの方を交えて、担当スタッフが集まり勉強会を行いました。
床下に家庭用エアコンを設置して家全体を暖めるという仕組みは、寒い地方では以前から
行われていた技術です。住宅の断熱・気密性能が上がり、家庭用エアコンもより効率化して
いますので比較的ローコストで家全体を暖める事が可能となりました。
当社が採用している換気システムの大まかな流れは次の通りです。
1. 高性能な花粉フィルターを通してクリーンな空気を床下に取り込みます。
(PM2.5もこのフィルターで除去できます。)
2.床下に設置した換気装置で熱交換、湿度交換を行いながら床下全体へ給気します。
3.リビングなどに設置してある設置してある室内吸気口より床下の空気を取り入れます。
4.建物全体に空気が流れます。
5.各部屋に設置してある排気口から床下のチャンバーに空気を集めます。
6.床下に設置した換気装置で熱交換、湿度交換を行いながら汚れた空気を屋外へ排気します。
この空気の流れが、床下に設置したエアコンと相性が良いようです。
つまり、床下に設置したエアコンからでる温風が床下空間全体に行き渡ります。
その暖かい空気がリビングなどの吸気口(ガラリ)からほんのりと入り込み家全体に広がっ
ていくという仕組みです。
その為には住宅にも高い性能が求められます。
詳しくは書けませんが、現在計画しているのがQ値で1.3程度、断熱方法については外断熱
と内断熱を組み合わせた高気密・高断熱の高性能な仕様です。
床下の空気が効率よく回るように基礎の内部立ち上がりも極力減らしました。
その為に、設計を担当した若松さんが構造全体を見直し、色々な工夫を行っています。
お施主様のご理解も有り、実現に向けて着実に進行している次第です。