本日、3月11日(水)の熊本日日新聞朝刊の見出しです。
朝から熊日新聞に目を通していたら、「建設業の人材育成支援/県がCM、人件費補助も」
という大きな見出しに目が止まりました。
記事内容は下記の通りです。
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県は、若者離れが深刻化している県内建設業界の人材確保や育成に対する支援策をまとめ
た。将来的な公共工事の担い手不足に備えた初の総合的なメニュー。小中学生向け広報誌の
発行やテレビコマーシャルなど、業界のイメージ向上を図る事業を柱としている。 201
5年度からの新事業としては、工業系高校の生徒を対象とした、若手の建設会社社長らによ
るガイダンスの開催(予算額100万円)や、中学・高校の教師に建設業の現場を知っても
らう見学会への補助(同16万円)を盛り込んだ。40歳未満の若年者を大工や左官として
新たに雇い、訓練を受けさせる業者への人件費補助(同3920万円)も実施する。10日
の県議会建設常任委員会で報告した。01年に約7万2千人いた県内の建設業従事者は、1
2年には約5万3千人に減少。55歳以上の割合が39・5%と、過去10年で16・4ポ
イント上昇するなど、全国平均を上回るペースで高齢化が進んでいる。 このため県は昨年
5月から、教育機関や業界団体の代表らによる検討委員会を開いて支援策を検討してきた。
県監理課は「道路や橋など社会インフラを維持する面からも若手の人材確保が必要」として
いる。(太路秀紀)
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建設業界への若者離れは、仕事を通して日々実感しています。
若者離れの原因はいくつかあると思いますが、
休みが少ない、思い通りに休めない、というのも大きな要因だと思います。
現場作業は天候に左右される為、思った通りに休みが取りにくいです。
しかも工期が決まっているので、最後は追い込みでほとんど休めない状態になってしまう
事も往々にしてあります。もちろん工事が終われば休みはまとめて十分取れます。
また賃金面でも重労働の割には安い、というイメージがあるのかもしれません。
昔、建設業界は「3K」職場と言われていました。
”きつい、危険、きたない”の3Kです。
ところが、最近はこれに「給料が安い、休暇が少ない、カッコ悪い」の3Kが加わ
って「6K」職場と言われているようです。
こんなイメージが先行していれば、若手が入ってこないのも頷けます。
若手が入ってこない為に職人さんの平均年齢も自ずと上がり、
職種によっては現場の第一線で活躍している方の平均年齢が、50代半ばを超えていると
聞きました。
特に鉄筋工・型枠工など、ビル建築では欠かせない職種の高齢化が進んでいます。
考えてみれば、いくら経験豊富で腕の良い職人といえども、私と変わらない年齢の方が足場
を毎日上り下りするのは大変だと思います。
江津湖の散歩とは訳が違いますので、、、
機械化も進んでいますが、建築現場はまだまだ手仕事が大部分です。
職人さんが高齢化している為に、1日の作業量が限られてくるのは否めないです。
十分休養を取って仕事に向かえれば良いですが、工期を守る為にますます休みが取りにく
くなり、作業がはかどらなくなるという悪循環です。
その為、現場担当者は職人の手配に日々頭を悩ませているのが現状ですね。
こうは言いましても、
現在の私たちの業界は、以前とは比べものにならないくらい環境整備が行われています。
かなり働きやすい職場になっていると思いますが、「3K」「6K」の悪いイメージが定着し
ているのが残念です。
今回のように、熊本県が建設業の人材育成支援をやって頂けることは,私たちにとって本当
に有り難い事だと感謝しています。