一昨年前から「床下エアコンで家を丸ごと快適にする」プロジェクトを、お客様と一緒にな
って進めていましたが、昨年10月に無事にお引き渡しする事が出来ました。
完成したお家は、延べ床面積35.4坪の2階建て。床下に9畳用家庭用エアコン1台、2階
に同じく9畳用の家庭用エアコンを1台設置して、家を丸ごと快適にする事が実現出来て
います。
この度、設計・工務スタッフとT様邸を訪問させて頂きました。この日、外気は7度でした
が、室内は全体が22度の快適な状態でした。床下エアコンの効果もあって、床はほんのり
暖かく、室内の床~天井との温度差もほとんど有りませんでした。
また、エアコン暖房の難点の足元だけが冷えるということもなく、改めて床下エアコンの
快適性を体感させて頂きました。
赤外線カメラで室内の温度差を確認している平田さん
リビングに設置された温湿度計
当日は、お施主様ご夫妻の住んでみての感想、光熱費なども伺う事ができ、実りある訪問と
なりました。
また、お引き渡し後も温湿度計を4台取り付けさせて頂き、現在、そのデータを蓄積してい
る段階です。設置場所は、外部にI台、床下に1台、1階リビングに1台、2階ホールに1
台設置してあり、wi-fiを通じてインターネット上にデータを保存出来るという優れ物です。
モデル住宅などではなく、実際に住まわれているお客様宅の温湿度データということで、
非常に貴重なデータが得られていると感じています。
ご協力、ご理解を頂いていますT様には深く感謝申し上げます。
「床下エアコンで家を丸ごと快適にする」仕組み
簡単にいうと、床下に設置したエアコンからでる温風が床下空間全体に行き渡り、
その暖かい空気がリビングなどの吸気口(ガラリ)からほんのりと入り込み家全体に広がっ
ていくという仕組みです。
概念図です。
その為に、住宅にも高い性能が求められますので、
Q値で1.3程度、断熱方法については外断熱と内断熱を組み合わせた高気密・高断熱の高性
能な仕様となっています。
また床下の空気が効率よく回るように、基礎の内部立ち上がりも極力減らすなど、
設計を担当した若松さんが構造全体を見直し、色々な工夫を行いました。