先日、熊本県庁にて経営事項審査を受けました。
経営事項審査というのは、
公共工事の入札に参加する建設業者の企業規模・経営状況
などの客観事項を数値化した、建設業法に規定する審査のことで、
略して「経審」とも呼ばれています。
公共工事を受注している建設会社は、
毎年、経営事項審査を受けることが義務づけられています。
今回驚いたのは、その審査の途中での出来事です。
会社の決算書や契約書、従業員台帳など、
沢山の資料を一つひとつ細かくチェックされますが、
その中の一つに、
記載してある現場担当者が確かに三友工務店の社員なのか、
本当にその資格を持っているのかを、
監理技術者証(運転免許証のようなもの)で確認されます。
机に並べられた監理技術者証を見ていると、
見覚えのない強面の社員がいます。
え?そんな社員はうちにはいないはず、
と思いよくよく見るとN君でした。
「この後の写真、内容は本人の承諾を得て掲載しています。」
そういえば、
3年前にN君にとって思いも掛けない体調異変が発生致しました。
原因不明の脱毛です。
その年の夏頃から髪が突如抜け始めたとの事。
病院に行っても原因が分からず、
社内ではストレス!だろうとの意見が多かったです。
その時、N君を呼んで
“仕事かプライベートで何か悩み事でも有るの?”
と尋ねてみましたが、
“まったく有りません!”とのあっけらかんとした返事。
年末には自らの意志でスキンヘッドにいたしました。
もともとN君は男前でしたが、
さすがにスキンヘッドにするとちょっと強面になります。
その為、初めてのお客様には印象が悪いのではないかと思い、
直るまで会社で買ってやるからカツラを被ったらどうかなど、
色々と話したことを思い出しました。
しかし本人はスキンヘッドに対する抵抗はまったくないらしく、
至って普通でした。
ただ見かけは大事ですので、
本人も第一印象でお客様に引かれないような努力は必要と思ったのか、
お客様の所にはニット帽を被って打ち合わせに行っておりました。
私は私であれこれ考え、
カツラが嫌なら眼鏡でイメージが変わるのではないかと思い、
インターネットで「スキンヘッドに似合うメガネ」などと検索すると、
沢山出てくるのには驚きましたね。
居合わせたスタッフが集まって、各自のメガネをN君に付けて貰い、
みんなで印象を話し合ったりした事もありました。
今となっては笑い話ですが、当時はN君を何とかしようと
みんなで知恵を絞った事が忘れられません。
運悪く3年前の監理技術者証の免許更新の際がこの状態で、
その時の写真が使ってあったようです。
5年ほど前のN君
スキンヘッドにしていた頃の写真が使われた監理技術者証。
(掲載に当たっては本人の承諾を得ています)
現在のN君。
3年後のいまは全く元の状態に戻っていて、元気に活躍しています。
結局、何が原因だったのか分からないそうです。
こんな事もあるんだなぁと、いま振り返ってみても
実に不思議な出来事でした。