「澄家」換気システムは、当社が10年以上前から標準で採用している換気システムです。
先週、その開発者である(株)マーベックスの本田社長が会社にお越しになりました。
今回の来社の目的は、
当社が2年ほど前に「床下エアコン」と「澄家」換気システムを
組み合わせて建てさせて頂きました、お客様宅の訪問です。
当時、熊本で「床下エアコン」を取り入れた住宅は
ほとんどありませんでしたので、
今後の研究の為に、お施主様にご協力頂き、
家の内外に温湿度計を4台取り付けさせて頂きました。
設置場所は、外部に1台、床下に1台、
1階リビングに1台、2階ホールに1台です。
この計測器のデータをwi-fiを通じてインターネット上に
丸々1年に渡り蓄積させて頂きました。
お施主様には仕事の傍ら、
取り付けられた4台の温湿度計のデータを
毎日調べて頂き、そのデータを整理して、
毎週、当社にメールで送って頂くという、
大変な作業をお願い致しました。
また、これに併せて毎月の電気使用量もグラフ化して
送って頂きましたので、一年間の内外部の気温・湿度、電気代
が一目瞭然で分かります。
何より、モデル住宅ではなく、
実際に住まわれているお客様宅の温湿度データということで、
非常に貴重なデータが得られていると思います。
前置きが大変長くなってしましましたが、
この一年間に渡る膨大なデータを、本田社長にお知らせした所、
すぐにT様にお目にかかりたいという事になり、
今回の訪問となりました。
本田社長には、この貴重なデータを活用して、
「澄家」換気システムと床下エアコンを組み合わせた
全館冷暖房システムの更なる改良、開発などに
つなげて欲しいと願っています。
また、こんかい多大なご協力、ご理解を賜りましたT様には深く感謝申し上げます。
ちなみにT様邸は、
延べ床面積35.4坪の2階建て。
床下に9畳用家庭用エアコン1台、
2階に同じく9畳用の家庭用エアコンを1台設置して、
家を丸ごと快適にする事が実現出来ています。
床下エアコン
赤外線カメラで室内の温度差を確認している本田社長
風量計にて床下ガラリから吹き出てくる風量を測定
「床下エアコンで家を丸ごと快適にする」仕組み
簡単にいうと、
床下に設置したエアコンからでる温風が
床下空間全体に行き渡り、
その暖かい空気がリビングなどの吸気口(ガラリ)から
ほんのりと入り込み家全体に広がっていくという仕組みです。
その当時の概念図です。
その為に、住宅にも高い性能が求められますので、
Q値で1.3程度、
断熱方法については外断熱と内断熱を組み合わせた
高気密・高断熱の高性能な仕様となっています。
また床下の空気が効率よく回るように、
基礎の内部立ち上がりも極力減らすなど、
設計を担当した若松さんが構造全体を見直し、
色々な工夫を行いました。
追伸:
お客様宅の訪問後、会社に戻り。
居合わせた設計・工務スタッフを集めて、
本田社長による、全館冷暖房システムの特別セミナーを開催して頂きました。