当社が所属する
一般社団法人 熊本県建築協会主催の現場見学会に参加してきました。
今回現場見学できたのは、
「熊本城天守閣等整備工事現場」
「秀岳館高校木造4階建新校舎建設工事現場」
の2カ所です。
「熊本城天守閣等整備工事現場」は、
現場での写真撮影はOKでしたが、
一般への公開は遠慮して欲しいとの事でしたので、
残念ながら詳しくお見せすることは出来ません。
施工は(株)大林組さまです。
見学者はこのように
全員作業着・ヘルメット・安全靴・安全ベルトの着用が義務づけられ、
担当の方の説明を聞きながら、
決められた順路を廻り見学させて頂きました。
修復作業は新築とは違い、
既存の状態を確認しながら作業を進めなければいけません。
その状況に応じて作業手順が変わったりしますので、
臨機応変な対応が必要です。
つまりは、
それに対応できるような幅広い知識と経験がなければ、
この仕事は勤まりません。
ときには最先端の技術なども取り入れなければなりませんので、
柔軟な思考力も必要だと思いました。
作業が進行していますので、
限られた時間しか見学できませんでしたが、
復旧が着実に進んでいることを実感致しました。
すべての修復には20年かかるといわれていますので、
その時、自分の足で歩いて上り
完成後の熊本城をぜひ見たいものだと思いました。
午後からは八代にある「秀岳館高校木造4階建新校舎建設工事現場」
を見学させて頂きました。
こちらは(株)建吉組さまの施工です。
建物コンセプト
① 木造建築による親しみある学びの場の創出
日本で古くから用いられてきた木造建築を現在における最新技術と融合させ、かつてないほどの規模と耐火性能を備えた建築物づくりを行います。また、木軸フレームを外観デザインに活かし、個性的で新しい地域景観を創出するとともに、親しみのある学校づくりを行います② 建物軽量化による基礎への負担軽減
木造は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造に比べ非常に軽量です。従って、基礎や地盤への負担が軽減されます。本計画での基礎工法は地盤改良工法を採用しています。③ 環境負荷低減への取り組み
可能な限りの熊本県産材の活用や教室窓への外付けブラインドの設置による日射遮蔽等、環境負荷低減への取り組みも行っています。④ 将来の変化に対応するフレキシブルな教室づくり
教室間の間仕切壁を移動可能にし、クラス編成や生徒数の変化による対応が容易に行える計画としています。
完成予想パースです。
現場の様子です。
私は大学卒業後7年間ほど建築設計事務所に勤務し、
構造設計を担当していましたので、
これだけ大規模な木造のフレームをどういうふうに
計算しているのか非常に興味深かったです。
構造について、模型を使って説明を受けている所です。
ただでさえ誰も経験のない木造大規模校舎のうえ、
敷地も非常に狭く、施工も大変だろうなぁと思いました。
また秀岳館高校といえば、
今年の夏の甲子園に出場したばかり。
現場を担当されている建吉組の所長も
「真横で練習されている野球部員に影響を与えないようにと、
最大限の配慮をしながら工事を進めています」との事。
現場を預かるものとして、気苦労が絶えないご様子でした。
今回は2カ所の現場を見学させて頂きました。
日頃,私たち地元の建築業者は熊本地震からの復旧に日々追われていて、
新しい技術・工法を学ぶ余裕がありませんが、
このような形で現場を見学させて頂くことで、
色々な「気付き」を得ることが出来ると思いました。