西さんが当社に入社されたのは昭和52年。
以来42年間にわたって私の父である先代社長、そして私を支えて頂きました。
西さんは、通称〝三友工務店の生き字引”とみんなから言われる存在でした。
父の時代のずいぶん古いお客様でも記憶されていて、
昔の図面でも倉庫のどこからか探し出されてきて驚いたことが度々あります。
定年を過ぎ、
第二の人生をゆっくりと楽しみたいと思われていたようですが、
まじめで、誠実で、几帳面な仕事振りを見ていて、
私がお引き留めしておりました。
そんな西さんですが、
昨年7月1日の朝、会社で掃除中に突然倒れられました。
脳梗塞という重大な病気でしたが、
対応が早かったお陰で大事には到らず、
現在はリハビリ生活を送られています。
まだまだ西さんの力を必要としていましたが、
事情が事情ですので、
大変残念でしたが昨年末で退社されることになりました。
頼っていただけに残念でもあり、寂しくもあります。
奇しくも西さんは熊本地震で被災されたご自宅を建て替え中で、
昨年の夏頃には完成予定で楽しみにしておられました。
昨年、契約の時の写真です。
居合わせたスタッフが集まってみんなで応援!
工事は順調に進み、
昨年7月の段階で工事は最終段階に入っておりましたが、
西さんの突然の事態で工事を一時中断しておりました。
それは、
西さんの病状に併せて手すりやスロープなどの
改善が必要になってくるのではないかと思ったからです。
当初から西さんのお家は、
将来のことを考えて平屋でバリアフリーの設計になっていましたが、
病院関係者様との話し合いの中で、
西さんの症状に併せて改善した方が良さそうな箇所か
何点か見つかりました。
その手直し工事を年末に掛けて進めていたところですが、
幸い、西さんの回復も早く、今月正式なお引き渡しとなりました。
西さんが設計担当の若松さんと相談しながら、
いろいろとこだわって建てられたお家です。
外張り断熱で家中が温かいので、
西さんも快適に過ごせるのではないかと思います。
また20坪のコンパクトな平屋ですが、
勾配天井とオープンなキッチンで思っているより広々とした空間です。
とても良い感じに出来上がっているので
西さんもきっと喜んでいらっしゃると思います。
これからの暮らしが、より豊になるように願っています。
西さんには、これまで長い間お世話になり本当に感謝しています。