赤外線サーモグラフィカメラは既存住宅の調査の際に活躍する機器です。
今のような夏場であれば、
断熱材の入れ忘れや施工不良などがハッキリと分かります。
先日も調査でお邪魔した住宅の2階天井部分で、
断熱材がスッポリ抜けているのを発見しました。
丸い薄黒い斑点3カ所はレンズの汚れです。
築30年くらいの住宅でしたので、
当時一番多く使われていたグラスウールを入れ忘れたのでしょう。
もしくは、全体として比較的キチンと断熱材が入っていましたので、
何らかの理由で外して横に置いたまま、元に戻すのを忘れられたのかも知れません。
そういった事が天井に上がることもなく
サーモグラフィカメラで見るだけで分かるのがとても便利です。
冬場も同じで、室内の床から天井までの温度差が一目瞭然で分かり、
お客さまから足元が寒いと言われる理由がハッキリと分かります。
また、先の調査させて頂きました住宅は、
2階に上がるにつれ温度の違いがハッキリと分かりました。
1階と2階で約10度の温度差でした。
1日前に外張り断熱の新築住宅の社内検査を行いましたが、
同じくサーモグラフィカメラを使って確認してみました。
床部分の影像ですが、
青くなっている部分は24時間換気の澄家の給気口部分です。
この場所の温度は29.9度。
天井部分も30.7度で温度のムラはありません。
床と天井部分の温度差は0.8度でした。
窓は閉め切り、カーテンもなく、エアコンは付けていない状態です。
先の既存住宅の天井部分の温度が41.9度でしたので、
温度差が11度くらい違います。
どちらも時間帯は同じす。
30年前の住宅と比べると、
現在の住宅の断熱性能が如何に良いか分かられると思います。