これも一重に皆さまのご支援あってのことだと深く感謝申し上げます。
父が三友工務店を創業したのは、昭和28年8月1日。
西暦でいうと1953年となります。
昭和28年の白川大水害(6.26水害)の直後に個人創業しています。
昭和30年代:現場廻りの合間に事務所で図面を引く父
これまで何度もご紹介していて恐縮ですが、
70周年という節目の年になりますので、
改めて創業の経緯を書かせて頂きます。
父は大正15年3月5日生まれ、
13年前に他界しましたが、生きていれば97歳です。
子ども時代は勉強があまり好きではなく、
家に帰ると鞄を投げ出して遊んでいた、
という話は良く聞いておりました。
代わりに運動神経は相当良かったようで、
スポーツはなんでもこなせる万能選手だったようです。
また父は小さい頃から親分肌の所があり、
みんなから頼りにされ、
大人からも可愛がられていたようです。
生まれながらに処世術を身につけていたような気がします。
親分肌にしろ、運動神経にしろ、私とは真逆です。。。(笑)
また父が熊本工業高校の建築科を志望したとき、
祖父は、“そんなやくざな世界はやめろ”と言ったと聞いています。
当時の建設業界がよほど怖い世界に見えたのでしょうね。
父はなりたい職業はとくになかったと言っておりますが、
祖父の反対を押し切ってこの世界に飛び込んだわけですから、
何か考えはあったのだと想像します。
高校卒業後は軍関係の第六師団経理部工務科に就職しています。
口では言いませんが、やはり祖父の思いが伝わったのでしょう。
終戦後は、建設会社に入って現場監督として働いています。
その後、熊本市内で独立して土地家屋調査士の仕事を始めました。
独立当初は土地家屋調査士の仕事がメインで、
建物の修繕をかけもちしていたようですが、
28歳の時に建設会社を個人創業しています。
創業期は個人住宅の修理や増改築をやりながら、
友人・知人の助けを借りて仕事をしていたようです。
これまでの監督的な仕事ではなく、
自らリヤカーを引いて大工と一緒に修繕工事をしていたと聞いています。
やがて仕事も順調に増え、
500万以上の建物の仕事は建設業登録しないとできないので、
昭和32年1月(1957年1月)に合資会社三友工務店として法人設立。
その後1998年9月に株式会社に変更し、現在に至っております。
私が経営上のモットーとしているのは「堅く、細く、永く」。
これは創業者インタビューのなかにあった、
「だから、あんまり大きくもなれずに、
ずーっとボチボチ、細く長く来たわけですね。ジワジワと。」
からきています。
この「創業の精神」を心に刻み、
時代に合わせて新しい事にも果敢に挑戦しながら、
「堅く、細く、永く」をモットーに、
ゆるやかに成長しながら、これからも頑張って参ります。
創業70周年という節目の年にあたりますが、
これまで父がそうしてきたように周年行事は行いません。
見た目の華やかさはありませんが、
地道な経営で永く会社を続けていくことこそが、
お客様にとっての最大の信頼であり、
何よりの安心だと私は考えています。
そして何より、
それが“三友らしさ”ということで、今後ともお付き合い頂ければ幸いです。