注文住宅(熊本市F様邸)
構造 | 木造平屋 |
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延床面積 | 109.3㎡(約33.1坪) |
敷地面積 | 255.1㎡(約77.2坪) |
家族構成 | 夫妻 |
設計のポイント
ご夫婦2人の時間も、それぞれの趣味や仕事をして別々に過ごす時間も大切に出来る平屋の間取りです。ネコちゃんのためのキャットタワーや化粧梁などが勾配天井のリビングの良いアクセントになっています。遠く離れた熊本の地での家づくりでしたが、メールなどを密にすることで打合せを重ねてまいりました。水がおいしい緑あふれる熊本の地で、ご夫妻とネコちゃんにとって、快適で楽しく過ごしていただけるお家になることでしょう。
お客様の声
家づくりのきっかけを教えてください。
これまで埼玉に住んでいましたが、退職を機に妻の故郷である熊本への移住を検討しました。遠く離れた熊本の地での家づくりなので、まずは住宅展示場を見てからと考えていました。大手の住宅メーカーが第一候補でしたが、大企業ゆえに組織を維持する管理費の占める割合が大きく、しかも実際に造るのは地元の工務店だということを知り、地場の工務店も候補に含めました。高校時代の友人である一級建築士からも、地元の気候風土をよく知る地場の工務店がいちばんと薦められました。
三友工務店はどうやって知りましたか?
住宅展示場に行く前にネットで“熊本、工務店”と検索したのですが、ヒットしたのは安さを売りにしているような会社ばかりで、これも違うなと思いモヤモヤしていました。三友工務店さんがヒットしたのは、項目に“リフォーム”を追加してからです。
三友工務店さんのホームページは隅々まで見ました。創業者紹介や社長のコラム、今までの実績の紹介などを読み「まじめに、ていねいに、いい家をつくる」という誠実な社風を感じました。さらに一級建築士と一級施工管理技士が多く在籍しているというのが他社にはないところで、一流の技術が認められた人で固められた会社だということが分かりました。
要するに、有名メーカーのブランドを買うか、実質を買うか。ブランドだから安心というわけではないし、そういう大企業の対応は営業マン頼りで、設計者の顔が見られないまま、結局は地元の下請けに出すものです。将来のメンテナンスまで考えると、営業マンを通さずに直接頼める地場企業の方が断然良いし、設計士さんと直接話し合えた方がいい。組織としての信頼よりも、人として信頼できる方が良いと考えました。今までのエンジニアとしての経験から、ここなら間違いないだろう、ここに賭けてみようと考え三友さんに決め打ちしました。家と三友さんがとても近いので、将来を考えると大変好都合なのも捨てがたい理由でした。その後、資料請求や無料家づくり相談会を通じて家づくりを進めていきました。
ちなみに、リフォームも考えるには考えましたが、築40年以上の家で、改築するとかえって高くつくし、強度等を考えるとあまり良いことはないと作村さんからアドバイスをもらったので新築にしました。
間取りなどのこだわりを教えてください。
図面を書いてもらう前に、私たちの欲しいものを先に全て伝えました。部屋数はいくつ必要だとか、ピアノ室は何畳欲しいとか、そういう具体的な内容です。自分で“3Dマイホームデザイナー”を使って間取りを書いてみたんですが、うまくはめ込むことが出来なかったので、こういう部屋を組み立ててくださいと、部屋の箱だけ若松さんに提出したところ、上手にはめ込んでくれました。私は機械系のエンジニアだったのでCADは使えましたが、建築CADはさっぱりでした。とても使いこなせたとは言えませんが、ウォークスルー機能を使ったら玄関前の通路が狭いということが分かり、基礎を後ろにずらしてもらうようお願いできました。敷地と家に関わる大きなことなので、これだけでもマイホームデザイナーを使った価値はあったと思います。
私たちの家づくりは、トレンドである間取りや外観を採用したいということではなく、30年の暮らしの経験から、自分たちにとって何が必要か考えることでした。だから広いリビングよりも、ピアノ室や造作の本棚を設えた私の部屋など、個人の趣味を楽しむ個室に重点を置いています。建築士より先に大事なことを決めてしまう変な(厚かましい)客だったかもしれません。若松さん、ごめんなさい。
奥様:間仕切りの代わりに家の中心にクローゼットを配置しました。猫がいるので、和室に入らせないためにです。その代り、ドアをガラリの付いた風通しの良い造作にして、家中に風が入るようにしています。また、キッチンの奥に納戸を設け、そこに猫のトイレを置くようにしました。猫専用の小さなドアを付けて自由に出入りできるだけでなく、キッチンとの仕切りを擦りガラスにして猫がいるかどうかの確認も出来るようにしています。ピアノ室は防音仕様で、歌声も外からはあまり聞こえません。実際、ピアノを弾いているところを隣家の方に確認してみましたが、全く気にならないとのことでした。あと、テラスを寝室からリビングまで繋げたのは良かったです。手すりをつけたのも、布団を干すのに大変重宝しています。主人はタバコを吸うために俺が考えたとうそぶいています。
スタッフの対応はいかがでしたか?
設計、施工中は埼玉にいたので殆どがメールでの対応でしたが、三友工務店さんの対応はとても感じが良かったです。メールは文章が残るので行き違いもなく、逆に良かったかも知れません。電話した場合にも、私は後で同じ内容をメールしていました。そんな中でも要望を言うなら、打ち合わせの議事録を作って欲しかったです。私たちが実際に三友工務店さんと会うことが出来るのは三か月に一度くらいだったので、その時の打ち合わせは半日がかりです。そうなると、こちらも内容をメモしきれず、どこまで決めたのかを覚えていられません。後から思い出すのも大変だったので、打ち合わせ時の議事録を作ってもらいたかったです。あと、設計の若松さんにはとても良くしてもらったのですが、ピアノ室の防音材を決める時に若松さんが指定した素材ではなく、自分で色々と調べて、より安くて良いものを探してきた時の反応が薄かったのが残念でした(笑)。こちらは良いと思っていても、素人判断で勝手に選んだものなので本当に良いのかはわかりません。お客さんがこうして欲しいと言ったから採用するのではなく、専門家としてのコメントが欲しかったです。正直、本当にこれで良いのか不安でした。
細かいことは別にしてとても住み心地も良いし、長年のマンション暮らしで使い勝手の悪かった点も改善されていて、とても満足。良いものを作ったし作ってもらったと感謝です。猫も快適にしています。
余談ですけど、3ヶ月に一回くらいしかお会いできないので上棟式は宴会にしたいといったら、作村さんに喜んでいただき、とても楽しい異例な上棟式になりました。社長さんが自転車で居酒屋までいらっしゃったのがとても印象的でした。
最後に、埼玉からのやり取りを通じて、遠方から家づくりをする方へのアドバイスをお願いします。
埼玉のマンションは、出来たものを「コレ!」と買ったので、何もない状態から家を建てるということは、色々と勉強しなければならないな、ということを実感しました。遠方に住んだまま家を建てる人の場合は多分、全国区の有名ブランドメーカーに頼むことが多くなると思います。そうでない場合は、自分で調べ、メールで使う資料を作ることを厭わないことです。そして自分の暮らしの現状を包み隠さずに伝えること。私たちも荷物で雑然としたマンションの写真を撮って送りました。持ち家具の寸法も自分たちで細かく計測したので、造作のようにぴったり収まっています。後は、メールを使いこなせるかどうかでしょうか。
離れていると工事の過程も全部見ることは出来ませんから、その少ない回数で自分たちに必要なポイントは何かを見極めることと、間取りや設備を変更したらどうなるかのイマジネーション力が大事だと思います。私たちも3カ月に一度くらいしか現場には行けませんでしたが、しっかり打ち合わせ準備に時間をかけ、ウーンまるで仕事での出張みたいでした。
そして何より大切な会社選びは、色々と目移りしないで決める覚悟が必要。決めたら信用して任せることです。三友工務店さんには、最初にホームページで見て感じた「まじめに、ていねいに…」という姿勢を、家づくりを通じて実感させてもらいました。要は自分が主人公で決めるのだという意思を持ち、労を惜しまないこと。そうすれば、三友さんもきっちり答えてくれてきっちり良いものが出来るはずですし、努力した分だけ満足度は高くなると思います。