- 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター 第27回住まいのリフォームコンクール
- 優秀賞「想い出を残したまま、 暮らしを愉しむ家に」
施工情報(熊本県M様邸)
構造 | 木造2階建て |
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築年数 | 50年 |
家族構成 | 父+夫婦+子ども3人 |
リフォームの動機
築50年余りの2階建て木造住宅の大規模改修です。
もともとは6帖間・8帖間が続く部屋に土間(台所)があるという昔ながらの間取りでしたが、これまでに何度かその場しのぎのような増改築がなされていたため、現在の「5人家族+父」という家族構成ではあまり使い勝手のよくない、開放感のない住まいとなっていました。
施主様から、「末の子の就学を機に、子ども部屋の確保、家族の団欒に参加できるキッチン、畑仕事から直行できる着替え置き場と浴室がほしい」、また、「老朽化した家全体の見直し」などのご要望をうけ、延べ62坪の規模だったのを、あえて9坪の減築にて改修計画を提案しました。
設計・施工の工夫
食事以外は核家族のような生活をしているという住まい方を根本的に解決すべく、1.家族それぞれの居場所をつくる 2.家族の気配が感じられるように 3.使われない無駄な空間ができないように 以上の3点を実現するよう計画しました。
解体してみると柱・梁の状態がよく仕上げもきれいになされていたため、構造材をあらわにしつつ欄間や障子を意匠的に取り込みました。
また、西側の堀に密接していた部分を9坪減築することで、家全体に光と風が行き渡るようになり、飛躍的な住環境の改善がなされました。
工事期間は3ヶ月程度でしたが、施工中は施主の意向をより反映できるよう、納まり、素材や色など、現場での状況に応じた細かい打合せを重ねました。
性能向上の特性
既存の構造にできるだけ手を加えず間仕切りに引き戸を多用することにより、以前の家の記憶も残しつつ広がりと一体感を感じる空間を実現しました。 またこれにより、家全体に光と風が行きわたるようになったため、飛躍的な住環境の改善がなされました。
特に配慮した住宅性能
断熱性、建物内外のバリアフリー化、自然素材を使用することによる空気環境の清浄化
施主様からの感想
日々の暮らしを愉しむ心のゆとりが生まれました。今では人を招くことが楽しみになり、リフォームすることで一番変わったのは家族のライフスタイルです。