- 一般社団法人 日本増改築産業協会(ジェルコ)リフォームデザインコンテスト 2014九州
- 優秀賞光あふれるサンルームで叶える、大人の女性の「とっておきの時間」
施工情報(熊本市F様邸)
構造 | 木造平屋 |
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工事床面積 | 92㎡(27.9坪) |
築年数 | 53年 |
家族構成 | 奥様 |
設計のポイント
廊下も無く、部屋が横並びになっている使いにくい間取りの築50年の住まい。かつては家族で住まわれていた家に女性お一人でおすまいになる家へのリフォームです。暗くじめじめしていた室内を、明るく快適な空間にし、かつ、プライバシーを確保することに重点をおいて設計しました。まず、光を十分に取り入れる為に南にサンルームを増築。南の開口に加え、トップライトを設けてサンルームを明るい空間にし、それとつながるリビングを広く確保。お風呂も外から覗かれない工夫をして、浴槽から坪庭が眺められるようにしています。この庭は竹取物語をテーマに演出をしてあり、家ではこころからくつろいでいただけるように工夫をこらしています。これからさらに50年、住み継いでいただけるような思いで計画、施工をさせていただきました。
お客様の声
リフォームする前のお住まいを教えてください
父母が20代の頃に建てた築53年くらいの平屋の家です。これまでに3回ほど増改築していますが、とにかく湿気がひどく、雨が2日くらい降ると足の裏がベタッとするくらい。梅雨時には廊下の壁が白く粉をふくので何かと思ったら、カビなんですね。クローゼットの洋服や収納の中の物にもカビが生えていました。実は私も10年くらい前からアレルギー症状が出始めて、多分、この湿気のせいだったと思います。暑さ寒さも厳しく、あわせて床が浮いてくるなど傷みも目立ってきたので、リフォームをすることにしました。
建て替えは考えませんでしたか?
最初は家を出てマンションを購入しようと考えていたんですが、父母が建てた家で愛着もありましたし、立地が良く、昔から親しんだ居心地の良い土地勘があったので、思いきって全面リフォームにすることにしました。また、姉が大手住宅メーカーのリフォーム相談会で話しを聞いてきたところ、1,000万円くらいでリフォームが可能だということが分かり、それならマンションの購入資金で何とかなると思ったのも理由の一つです。
三友工務店を知ったいきさつを教えてください
三友工務店さんは口コミサイトで調べて知りました。カスタマイズされたリフォームをしている会社ということで、とりあえず電話をして、一度相談してみることにしました。その時に対応してくれたのが社長さんだったんですが、「その予算では出来ないかも知れない」「新築の方が安いかも」とのこと。普通ならとにかく「できます、大丈夫です」と言うところなのに、何とも営業力のない回答に驚いたのと同時に、逆に正直で信頼できるかも知れないと思い、その日のうちに家を見てもらいました。そこで今の問題点と、どのようにしたいのかを話したところ、「ここはかなり変わりますよ」と言ってくれたことでリフォームへの期待感が持てました。
他社との比較検討はしましたか?
最終的に見積りと提案をしてもらったのは三友工務店さんと某住宅メーカーさんの2社です。某住宅メーカーさんはヒアリングを良くしてくれ、営業の方も熱心で、金額も安かったんですが、サンルームが出来ないとのこと。一方、三友工務店さんは打ち合わせの回数は少なかったんですが、要望と改善点を伝えた後に一回で3枚の提案を出してもらいました。その中の一つが私の思っていた家とぴったりで、しかも前の家の間取りを引きずることなく、全く新しい斬新なプラン。もちろんサンルームもあります。結局、某住宅メーカーさんの何かが悪かったと言うわけではなく、三友工務店さんのプランに今までの概念を覆すヒラメキがあったということが決め手となりました。
リフォームで希望したことはありますか
明るく、通気性の良い家。例えるなら、雰囲気は温かい陽射しの色。そして、おおらかで開放感のある家です。そこで希望したのがサンルーム。もともと物干し場だったところで、家の遊びの部分でもあり、実際に洗濯物も干せる実用的な面も併せ持つ場所です。ここには天窓も作ってもらいました。ガラスの瓦が波のように見えて、よく晴れた青空の日に見上げると、まるで海にさざ波が立っているかのようで癒されます。また、以前の浴室は天井までカビが生えて、入浴する度に全ての壁を拭いてから上がらなくてはならず、お風呂の時間が苦痛でした。なので、ゆっくりくつろげる、気持ちの良い浴室を希望しました。テーマは「月明かり」。バスタブの目の高さに小窓を開けて、竹を植えたバスコートを眺められるようにしてもらいました。動線はリビングを中心にした足回りで、廊下を省いてサンルームにしているため、仕切りを開放すれば広々としたワンルームとして使えます。収納も多く造ってもらったので、余計な家具を置かずに済んでいるのも空間を広く使うための工夫です。ダイニングテーブルも置きたくなかったので、造作してもらいました。あと、仏壇はリビングのデザインを損なうことなく、ロールカーテンで違和感なく収めてもらえたのも良かったです。
お引き渡しから1ヶ月になりますが、住み心地はいかがですか?
一つひとつが私の望んだ通りで、とても嬉しく思っています。家中が開放的になったので、掃除もしやすくなりました。雨の日でも足がサラッとしているのが何より嬉しいですね。姉も新しくなった家の明るさと、間取りの変化に驚いていました。また、引っ越しの日に近所の人から「変わりましたね」と話しかけられたり、近所のコンビニの女の子から「お家が可愛いですね」と言われたり、自分では客観的に見ることが出来ないので、そういうギャラリーの声も嬉しかったです。
この間、スタッフの対応はいかがでしたか?
設計の三宮さんは東京にいることが多く、会う回数は少なかったんですが、その分はメールで十分にフォローできたと思います。三宮さんは9時、10時と遅い時間でも返事を返してくれて、私もイメージを伝えにくい時は手描きのデータを写メールで送ったりして意思疎通を図りました。三宮さんは生真面目な反面、ユニークで斬新なアイデアも持っていて、お陰で理想通りの家が出来たと思います。工務の作村さんと川口さんペアは、なくてはならない、とても良いコンビ。52型テレビを壁掛けでお願いした時も、本当は配達の電気屋さんがする仕事なのに、なぜか2人とも加勢して作業していたり、虫が入り込んだと言えば追い払ってくれたり。ちょっとした事でも話せば動いてくれる、とても気遣いのできる2人だと思います。特に印象的なのは、私は室内犬を飼っているんですが、その子が留守番している時に床を傷つけてしまうのではないか心配だと話したところ、次の日には川口さんが部屋の一面に木目調のシートを張ってくれていたんです。そして、いつの間にか椅子にキャップがはまっていて、テレビのリモコンにもフィルムが貼られていて、何と心配りの出来る人なんだと感動しました。今後は自分が暮らしやすいようにカスタマイズしていく番で、工事が完了してからが本当のスタートです。三友工務店さんは住みながらでも何かあればすぐに飛んで来てくれるでしょうし、川口さんと作村さんと私とは、ある意味、解散のないひとつのチームみたいなものだと思っています。
今後、三友工務店がさらに良くなるためのアドバイスをお願いします
実は工事中に床を一度塗り直してもらっているんです。実際よりも、もっと白いイメージだったので。それでも皆さん、嫌な顔もせず「はい、出来ますよ」と言ってくれるんですが、こちらも「やり直して下さい」と言うのは勇気がいるものです。特に女性ならクロス一つ選ぶのにも悩むだろうし、小さいサンプルから全体を想像して、自信を持って決めるのは素人では難しいです。そんな時、パソコンなどで一つのパーツを全体として見ることが出来れば、そういうクレームと言うか、お互いにやり直しのストレスが回避できると思います。家づくりは時間とお金をかけた壮大な夢であり、ワクワクドキドキするものですが、楽しいワクワクはあっても、これで良いんだろうかという不安のドキドキは要りません。そういった施主側の気持ちを汲み取って、お互いにノンストレスの楽しい家づくりが出来れば素晴らしいと思います。また、私たち施主側も任せっきりにせず、決めた事をメモに残すなどして行き違いをなくす努力も必要だと思いました。