- ジェルコリフォームコンテスト2019九州支部 一般社団法人 日本住宅リフォーム産業協会(JERCO)
- 無理だと諦めかけていた古民家を、暮らしよく快適にリノベーション特別賞
施工情報(熊本市北区S様邸)
構造 | 木造平屋 |
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築年数 | 60 |
家族構成 | ご夫婦+子ども3人 |
設計のポイント
昭和32年に新築されてから約60年、その間に大掛かりな増改築が数回なされており、新築当時の間取りはわからない状態でした。たまにしか使わない客間は日当たりのよい南東にあるが、家族の団欒の場である食堂は北西の角にあり、風通しが悪いうえにいつも電灯をつけていなければならない。
この、ご両親の家と渡り廊下でつながっている家に住む共働きのご夫妻のご要望は、「暮らしやすく、将来的にフレキシブルな対応ができるような、快適に過ごしていける我が家にしたい」。
今回のリノベーションで、玄関から続く土間のある庭先が見えるダイニングリビング、ダイニングリビングと一続きにしてもつかえる客間、そして、動きやすい家事動線がある家族みんなが暮らしやすい住まいへと生まれ変わりました。
築約60年の家は、大掛かりな増改築が数回なされており、新築当時の間取りはわからない状態でした。
家族の団欒の場である食堂は北西の角にあり、風通しが悪く、暗く昼間でも電気が必要でした。
(リノベーションポイント)
・ダイニングリビングとひと続きにしても使える客間へ
・バリアフリーで、冬暖かく・夏涼しい家へ
・動きやすい家事動線に
お客様の声
リフォームのきっかけを教えてください
両親が暮らしていた築60数年の古民家でした。もともとの建物は、まだ柱だけの状態の家を父が購入して現在地に建て直したもので、平屋に中二階をつけたしたような家でした。これまで何度も増改築を重ねてきたため、最終的には原型をとどめない程になっていました。
でも、時代や家族構成も変わり、暮らしにくくなっていたのでリフォームか新築かで考えるようになりました。そこでいろいろ調べてもらうと建っている場所が傾斜地で、25年くらい前に建てた裏の離れとの繋がりもあり、新築しても細長い小さな家しか建てられないとのこと。そこで裏の離れに両親が移り住み、古民家の母屋をリフォームして私たち夫婦と子ども達が暮らすことにしました。今回のリフォームは母屋の方です。
両親は半世紀以上もの荷物が山とあり、片付けが大変なので、リフォームは自分たちがいなくなってからでもいいのではと言いましたが、その頃には私たちも年を取るし、そうなると何をするにも難しくなるので、子どもたちが成人した今がちょうどいいタイミングだったと思います。
三友工務店を選んだ決め手はなんですか
家づくりをするに当たり、友人から話しを聞いたり、ネットで検索したり、本を見たり、住宅展示場やモデルハウスもたくさん見て回りました。三友工務店さんのホームページを見ると頻繁に更新されていて、施工事例もたくさん載っていたので、いい感じの会社だなと思っていました。特に木をふんだんに使ったナチュラルな雰囲気に惹かれました。
実は何社かにリフォームの相談をしたのですが、気に入っていた土間を崩さないとダメだとか、こんなに古い家のリフォームは出来ないとか、土間の梁が母屋を押しているので梁は取り除かないとダメだとか、どこも無理だと断られていました。
でも三友工務店さんの相談会で社長さんと話しをすると、気に入っていた土間も梁も活かせるし、リフォームも大丈夫だと言ってくれました。これまで三友工務店さんが手がけた古民家リノベーションの写真もたくさん見せてくれ、下手に新しい家にするよりも、古い家を手直しして住み継ぐ方が味があるような気もして、この会社ならいい感じにリフォームしてくれるのではないかと思いました。正直、もうその時には、ほぼ三友工務店さんにお願いしようと決めていました。
今回のリフォームでこだわったところを教えてください
昔ながらの土間は気に入っていたので、土間は残したかったです。また、田舎で人が集まる機会が多いため、間仕切りで広く使える部屋が欲しかったのと、仏間は絶対に必要。洗面室と浴室は別々に。もしも歳を取って車椅子を使うことになってもいいように、廊下やトイレは広めにしてもらいました。あとは暮らしやすく、家事がしやすく、無垢床など自然素材を使ったナチュラルで気持ちのいい家です。裏の離れに暮らす両親に食事を運んだりするため、母屋と離れの繋がりをスムーズにすることも課題でしたが、ここは今まで階段だったのをスロープにしてもらい、手すりもつけてもらいました。
子ども達の部屋をどうするかも悩みましたが、息子2人は将来出て行くかも知れないし、娘は県外に就職することになったので、そこは解決。中二階は子ども達の趣味スペースとなっています。
これまでのスタッフの対応はどうでしたか
要望をたくさん言いましたが、きちんと話しを聞いてくれ、どれも希望通りに叶えてもらいました。設計の下田さんは友達のように良くしてもらい、下田さんが担当した川尻のリフォームカフェにごはんを食べに連れていってもらったこともあります。下田さんとは本当にフィーリングが合って、選択肢に困った時には下田さんに選んでもらったのですが、それがどれも私たちの思った通りのもので、安心してお願いできました。外観の色も下田さんに考えてもらったのですが、とても気に入っています。とくにキッチンにはこだわったので、下田さんや作村さんには何度もショールームまで付き合ってもらいました。強いのがいいとか、明るいのがいいとか、こうしたいと言えばいつでも的確な提案を返してくれます。いろいろアドバイスを受けて選んだトクラスのキッチンは、人造大理石のハイバックカウンターで使いやすいです。
工務の作村さんは話しが面白いし、草津さん親子は真面目で一生懸命。現場スタッフも皆さん頑張ってくれて、本当に感謝しています。
家づくりで楽しかったこと、大変だったことを教えてください
三友工務店さんの完成見学会やグランメッセなどで行われるイベントに行くのが楽しみでした。完成見学会は招待状を送ってもらった分はパーフェクトで参加したと思います。家が完成して、もう見学会やイベントに行けないのが寂しいです。
大変だったことは特にありませんが、解体してみると築年数の古い複雑な家だったこともあり、思ったより手間がかかったようで工期が延びて大変だったというか。でも苦になることはなかったです。
リフォーム期間はアパートで生活していたため、両親の食事を運ぶため現場には毎日通っていたので、家が少しずつ変わっていく様子を見ることが出来て良かったと思います。
印象深いことと言えば、解体時に父が移築した当時の、本当にまだ木のままの材木が床下や天井から出てきたのには驚きました。
実際の暮らし心地はどうですか
とても快適です。前の家は暗くて湿気だらけで、昨年の冬は室内の気温がマイナス2度まで下がった日もあったのですが(笑)、リフォーム後は断熱が効いているんでしょうね。ひと冬越えましたが、これまでの室内最低気温は9度です。日当たりもよくなったので、暖房も数回しか稼働させていません。
キッチンは夫婦で立つこともあり、普段から2世帯分の料理をつくるので広くしてもらいました。収納もたくさんあります。玄関以外にも土間から直接キッチンに入れるようにしたのも便利で、動線からきちんと考えてもらったため使い勝手がいいです。土間も広いので、雨の日は洗濯物を干したり、多目的に利用できるのも気に入っています。
近所の人たちも土間が広くていいねと言ってくれますし、外観のかたちは変わっていないけれど見た目は新築と変わりないと驚いていて、写真を撮って帰る人もいます。
三友工務店がもっと良くなるためにアドバイスはありますか
ハウスメーカーで建てた友人は、住宅ローンや補助金や贈与のことなど、お金に関することをトータルで教えてもらったそうです。銀行をはじめ、関係者を一斉に集めて説明があったとか。私たちは家のことは素人なので、全部自分たちで調べなくてはならず、特にうちは家も納屋も未登記で、さらに贈与問題も絡んでややこしかったので、次に何をしなければいけないのかが分からず大変でした。そういう関係各所への手続きがスムーズにいくようなシステムがあればいいかなと思いました。
三友工務店とのお付き合いを振り返ってどうですか
初めて社長さんと話をしてから、家が出来上がるまで約2年半かかりました。でも、振り返ればあっという間でした。工事中は早く出来ないかなと思っていましたが、完成してしまうとちょっと寂しい気がします。三友工務店さんには下田さん、作村さん、草津さん親子をはじめ本当によくしてもらいました。引き渡し時に見たスライドは感動しました。ありがとうございました。