- 一社)日本住宅リフォーム産業協会(JERCO)リフォームコンテスト2022デザイン部門
- 九州支部審査員賞マンションでも木の家を! 戸建て感覚で暮らしを愉しむリノベーション
施工情報(熊本市中央区K様邸)
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
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築年数 | 築26年 |
家族構成 | ご夫婦+お子さん2人 |
設計のポイント
・築26年のマンション、廊下から各部屋が段下がりになっていたのをスケルトンプランで段差を最低限に
・専有部内の配管や電気配線を新しくし、安心でより快適な住まいに
・インプラス(2重窓)で断熱性も向上
・木目を活かしたキッチンとリビングの造作家具
・独立していたキッチンの場所は納戸に改修し、家族が集まるダイニングキッチンに
・独立した洗面所をつくり、浴室・浴槽を少し広く
【リフォームの動機】
築26年のマンションは廊下から各部屋が段下がりになっており、間取りも動線も子育て世帯には使いにくいもの。特に独立したハッチ型キッチンは暗く閉鎖的で、配膳にも不便。少ない収納や冬の結露にも不満がありました。
【計画を進めるにあたってのお施主様からのご要望】
□ 築26年のマンション、夫婦とお子さん2人
□ 暮らしをもっと快適にしたい(家の中が段差だらけ)
□ 廊下から各部屋が段下がりになっていたのを同フロアに調整
□ 一日の大半を過ごすダイニング&キッチンを木の感じを活かした空間にしたい
□ 和室リビング(多目的ファミリールーム)をDKと繋がるオープン空間に
□ 木造りのキッチン(ウッドワン)と造作家具
□ 独立していたキッチンの場所は納戸に改修
□ 猫のためのキャットウォークとエサ場(既存のキャットタワーと連動できるように)
□ 和室リビングに続く部屋も和室で使いやすく(間仕切りで個室に)
□ 風呂を少し大きくした
□ 洋室2つはそのまま(子ども室に)
【設計・施工の工夫点】
キッチンを壁付きにしてダイニング+和室リビングの明るく開放的な空間に改修。無垢床や造作家具で雰囲気を統一し、廊下との段差は床高を上げることで緩やかに。キッチンのあった場所は大容量の納戸にして、収納不足も解消しています。また、窓をインプラスにすることで断熱&防音効果も向上。機能面の改善に加え、月並みなマンションの雰囲気を、無垢床や造作家具など自然素材をふんだんに使い、ナチュラルで温かみのある空間にしました。
【お施主様の感想】
戸建てのように木が香る、温かみのある雰囲気が気に入っています。DK続きの和室リビングは使い勝手も良く、インプラス窓のお陰で結露の悩みも解決。収納も増え、家事動線もスムーズになりました。
お客様の声
Q1 三友工務店を知ったいきさつを教えてください。
A1 築26年のマンションに住み始めて9年目になります。戸建ての新築も検討しましたが、マンションの立地が良く、戸建てで土地から探すとなると職場から遠くなったり、そもそも良い土地が見つかるかも分からず、建物の予算面も心配。いろいろ考えるうちに、それなら環境に恵まれた今のマンションをリフォームしても良いのではないかと思うようになりました。
そんな中、目に留まったのが生活情報誌に載っていた三友工務店さんの広告写真。木の使い方が素敵で、雰囲気も良く、調べてみると新築もリフォームも出来る会社とのこと。とりあえずの気持ちで一度相談してみることにしました。
実はこれまでに図面の提案を受けた会社もあり、自分たちでも間取りを考えていたのですが、三友工務店さんに提案をしていただいたところ、そのプランが素晴らしくてほぼ即決。希望のミレー食洗機も入れることが出来ると聞いたのも決め手となりました(最終的にミレーではなくAEGにしたのですが…)。
Q2 リフォームでこだわった点を教えてください
A2 木を使った温かみのある雰囲気と、暮らしやすい間取りです。以前の間取りはキッチンとリビング、和室の寝室が近く、主人が仕事で遅く帰った時など、物音や明かりで寝ていた子ども達が起きてしまうことがありました。また、キッチンは対面式でしたが動線が悪く、配膳などに不便を感じていました。脱衣室と手洗いが一緒になった狭い浴室、冬に結露する窓も改善したかった点です。
そのため今回のリフォームでは、家の中心となるLDKは明るく広々と。無垢の木を使ったキッチンや造作家具で温かみのあるナチュラルな雰囲気に。独立していたキッチンはオープンな壁付にして機能的に。続く和室は建具なしの畳リビングとし、家族が自然と集まれる空間にしました。
Q3 実際の住み心地はいかがですか
A3 入居して2カ月ですが、前から住んでいるのではないかと感じるくらい違和感なく過ごしています。早くも生活感にあふれており、広告写真のようにきれいには出来ていませんが、雑多で温かみがあり、自分たちらしい住まいになっていると思います。
LDK)
間取りについては、キッチンを壁付けにしたのが本当に良かったです。作業スペースも広くなり、配膳も楽です。実はキッチンを含むLDKのスペースは以前と比べて狭くなっているのですが、狭さはほとんど感じません。オープン棚に予定通りにミニコンポを置き、子ども達とお気に入りの音楽を聴いて過ごすことが増えました。ただ、オープン棚については他のスペースはあまりうまく使えておらず、扉付きの収納にすればよかったかなと思うこともあります。
キッチンのコンロは、途中で当初の見積よりも少し良いものに変えたのですが、手入れがしやすく、使いやすくて良かったです。グリルも使いやすく、汚れが少ないのが気に入っています。AEGの食洗機もリフトが付いているため、腰痛持ちの主人が「かがまなくていいからこれにして良かった」と気に入っています。私はあまりの音の静かさに驚きました。洗い上りもきれいです。
夜は予定通り、つながる和室で寝ています。お陰で子どもが寝た後にリビングで過ごすことが出来るようになり、この間取りにして良かったと感じています。和室リビングも居心地がよく、子ども達も好きな場所で座ったり、寝そべったりしています。
収納)
キッチン後ろの納戸はとても重宝しています。これがあるのとないのでは随分違うと思います。今は着替え部屋として家族全員の衣類をここに収納しており、お陰で部屋に洋服が散らかることがなくなりました。
猫ちゃん)
建具を取り払ったところにキャットウォークを設け、猫も満足しているようです。最初は猫が使ってくれるか心配しましたが、おやつで釣ったところ恐る恐る登ってくれました。今ではすっかり慣れて、自分から駆け上がり、上からくつろいで皆を見下ろしています。エサ場として設置してもらった神棚みたいなところで、主人から毎晩カツオ節を貰っています。
ちなみに、猫は猫ドアを通るようになったのですが、肝心の猫トイレが設置できず、子猫用の小さめのものを置いてみましたが、うちの7キロある猫ではやはり小さいようでトイレごとひっくり返ってしまいました。今は猫のトイレスペースは洗面下になっています。そのために洗面をフロートタイプにしたのではありませんが、結果オーライです。
Q4 暮らしてみて気付いたことはありますか
A4 和室側の造作収納棚には本や子どものオモチャを収納しています。すぐ目に入るからか、子どもが自分で絵本を選びやすくなったようで、片付けも自然と出来るようになりました。
一方、リビングのドアが玄関から入って北寄りに設置されていますが、冬の間はやはりスースーして寒かったので、リビング寄りに間仕切りが欲しいと感じています。とは言っても、インプラス(二重窓)にしたため、これまでに比べると暖かくなったと思います。結露もなく、今まで耳に入っていた近所の踏切の音や救急車の通る音がまったく気にならなくなりました。窓を2回開ける手間はすぐ慣れました。
また、主寝室となる畳の部屋に渡したエアコンの配管が和室リビングの壁を横切っているのが気になります。今からでも上手に隠せるのでしょうか。最初からデザインを考えておけば良かったと少し後悔しています。
お風呂に関しては、浴槽の中に段があることのメリットが分からず、段がないものを選びましたが、広くなったぶん前と同じ湯量ではお湯が十分に溜まらず、水道代とガス代が上がり、段があるのにしておけば良かったと思いました。でも主人は広くなったことに満足しているようです。
Q5 家づくりで大変だったことを教えてください
A5 コロナの影響で納期が厳しく、設備関係は決めるまでの期間が短くて苦労しました。造作家具も本棚のサイズ等で夫婦の意見が合わず、これも時間がかかってしまいました。
また、うちのマンションには配管の事情で最初から廊下と部屋に段差があったのですが、それも今回のリフォームでは可能な限り緩和してもらいました。ただ、その解決策が天井を低くして床高を上げるということで、最初はどうなるか心配しましたが、実際に暮らしてみると全く違和感がありません。これは大工さんが大変だったと思います。
Q6 最後に家づくりの感想をお願いします
A6 きれいに、色んなところに気を遣って施工していただき、三友工務店さんにお願いして良かったなあと思っています。私たちが希望や意見を伝えると「じゃあこうしたらどうか」と提案してくださったり、迷った時には「自分はこう思う」と風間さんが意見を言ってくださったことで納得のいく家づくりが出来たと思います。施工中や施工後に気づいた点は、吹春さんが快く対応してくださいました。給湯器のリモコンは以前のものだったので、きれいになった部分と比べてやっぱり汚いなあと思っていると、完成時にはリモコンを新品に取り替えていただいており、びっくりしました。細かいところまで配慮していただいて嬉しかったです。